再生と赦し、そして愛。
スザンネ・ビア監督、ニコライ・コスター=ワルドウ出演『真夜中のゆりかご』を思い出した。
愛する人が望むものを与えるため、愛する人の幸せのために、一線を越えてしまう。
マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル、(のちに)夫婦共演、そしてレイチェル・ワイズ。
実力のある3人が、それぞれ抑えた演技なだけに、かえって胸に染み入る。
「一度赦すだけでいい
人を恨むには いつも
そのことをかんがえていなくては
不快なことを決して忘れずに
疲れてしまう」
赦すことで、相手よりもむしろ自分が解放され、自分自身が幸せになれる。
耳に残るのは、波と風の音。
静かな、そして深い作品。
心の深いところで、ひそやかに息づく作品。