M.K.

海のふたのM.K.のレビュー・感想・評価

海のふた(2015年製作の映画)
4.2
原作読了。
映画だけでも断然良かったけど、原作の方が好みだった。
ツグミで持った印象から絶対的に欠落していたものは、映画化される時に削ぎ落とされてただけだった。
原作の一文…

環境保護とかいうと、どうしてもサバンナとか熱帯雨林とかが浮かんでくるように、私たちは仕向けられているでしょう?身近なものに目を向けられると困る誰かから

荒んでいく故郷を憂う主人公のおもいを、単なる都会経験者の故郷への押し付けノスタルジーにすり替えたのは悪意か大人の都合か…なんか原作読んで残念な気持ちになった。
二つ目の窓、みたいにして欲しかったなぁ…。


二人のヒロインがとっても素敵だった。
小説も映画も好きだったつぐみの牧瀬里穂さんさながら、ひと夏を通り過ぎる儚い少女として三根梓ちゃんが本当に綺麗だった。
心とからだにきずを携えた少女のひと夏の体験と海との出会い。
海のふたとは原曲があるのだけれど、夏を終えるときのやるせない感情とか、母性との決別のような覚悟も感じられて、芯の強い少女をそっと見守るような雰囲気が好きな感じで楽しくみられた。
グッドストライプもまだ観られてないけど、菊池亜希子さんもすごく素敵だった。

歌の歌詞を後から読み直して、映画がもうちょっと好きになった。



夏のおわりの海水浴 だれが さいごに海から上がったの
さいごの人が海のふた しめずに そのまま帰っちゃったから
ずっと あれから 海のふた あいたままだよ
サクラ、ダリア、ケイトウ、
ヒマワリ、ヒナギク、ヒナゲシ
くり返し くり返し
なぜまた咲くのか
君のいない この世界に

地球はひざまで 海につかってる 海のふくらみ 月との関係
海のふたがあいたままだから
月はふやけて あれはうその満月だよ
月の輪の虹色の 外側のむらさき
見ちゃいけないよ 毒だから
ザクロ、アケビ、イチヂク
コケモモ、ノイチゴ、ヤマブドウ
くり返し くり返し
なぜまた実るのか
君のいない この世界に

女たちが泣いてる 男たちも泣いている ほら
ズボンの中まで 悲しみで いっぱいにして
海のふたが あいたままだから
夜はただ広がって 重なってゆかない
もう 何日も ずっときのうの中にいることを
町のだれひとり 気づいていない
オリオン、カノープス、ベルセウス
カシオピア、ホクトシチセイ
くり返し くり返し
なぜまた あらわれた
君のいないこの世界に
時の流れの中で 僕は
また何人もの 人と出逢うだろう
コンニチワ イイ天気デスネ ヤナ雨デスネ ゴキゲンヨオ
君のいない この世界で……

オハヨーコンバンワスミマセンイマ何時デスカ?ソノゴミナサンオカワリアリマセンデショウカゴメンクダサイアイシテマスジャアマタ今度イヤアチカゴロメッキリ日ガミジカクナッテキマシタネ今日ハマタヤケニ蒸シマスネナイテモワラッテモ今年モイヨイヨ夏ハヤッパリ海ダネエサヨナラモウ会ワナイヨモシモシモシモシ先日ハドウモ大変シツレイイタシマシタ先日ハドウモ大変シツレイヲイタシマシタ先日ハドウモ大変シツレイヲイタシマシタ先日ハハイタダイマ留守ニシテオリマスソレニシテモヨクフリマスネエ……

夏のおわりの海水浴 だれが さいごに海から上がったの
さいごの人が 海のふた
しめずにそのまま 帰っちゃったから
ずっとあれから 海のふた あいたままだよ