ショウコ

愛を複製する女のショウコのレビュー・感想・評価

愛を複製する女(2010年製作の映画)
4.0
原題「子宮」だってさ
死んだ恋人のクローンを自分で産んで育てたらどうなるのかという非常に興味深くてエグい思考実験。SFになるのかしら

恋人として愛するのか、それとも息子として愛するのか…これぞ文字通りの複合感情(コンプレックス)よ。連れてきた彼女に嫉妬する母親なんてのはたまに聞くけれど、主人公の場合はひと味もふた味も違う。それぞれの行動には納得…とまではいかないまでも、丁寧に舞台を組み立ててくれるので自分自身をのっけて疑似体験する事が出来る

極端に台詞が少ない。いつもなら「無駄シーン多すぎ!」とか言いそうなもんですが、止めアングルの各カットが美し過ぎて私から文句は出ませんでした。むしろ心情を噛みしめる為の「間」としてありがたかったし、BGMが無いのも観てる人の気持ちを誘導しない様にする公平さに感じた

「あの人は誰?」の一言だけで悟っちゃうのは飛躍が過ぎるかな…。ラストの行動はさらに強引な気がした。母親の願いを速やかに理解し叶えてあげた優しさと読むのはムリがあるか。でも彼女にとっては念願成就で良かった…ね…。初体験だった可能性も考えると心が大混乱😨と言うか本当に描きたかったのはまさにそれだったのかも知れないふぉおおゾワゾワする!

男性女性で見方がかなり変わってくる映画だと思う。「息子視点で展開させる」とか「娘と父親」などパターン替えを妄想してみるのも面白いです
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