青眼の白龍

ミートマーケット ゾンビ撃滅作戦の青眼の白龍のレビュー・感想・評価

1.4
 ブライアン・クレメント監督によるカナダ産の糞映画にして、悪名高いシリーズの一作目。ナノテクノロジーの副作用によって人々がゾンビ化した世界で、主人公は仲間達と共に反撃を開始するが……という話。とはいえストーリーはあって無いようなもので、監督が撮りたかっただけの場面を繋ぎ合わせた印象だ。オカマ口調の覆面レスラーがゾンビ相手に悪戦苦闘する場面は斬新だが、大した派手さもないので退屈でしかない。予算二千ドル以下の自主制作だが、『サンゲリア』を手がけたジャネット・デ・ロッシを思わせる特殊メイクだけは見ごたえがあった。
 カメラワークは手ぶれが酷く素人丸出し。役者も揃って学芸会芝居だし、何故か吹き替え版の声優もふざけながらアフレコしているという駄目っぷり。ゾンビが跋扈する後ろを通行人が普通に歩いていたり、実際の火事映像を使い回すという荒業。まさに絵に描いたようなB級映画に仕上がっている。(ゴア表現だけは気合が入っているので、画質の悪さが生々しく作用している点は評価したい)繰り返し述べるがストーリーは壊滅的で、映画として真面目に観られる代物ではない。グダグダっぷりを楽しみたい方は日本語吹き替え版をお勧めする。
 こんな糞映画だが、2001年には「アンダーグラウンド・フィルム年間最優秀作品賞」なるものを受賞している。他の年に同賞を獲得した映画はどんな出来なのか、少々気になるところではある。

(鑑賞メーターより転載))