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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのyutaのレビュー・感想・評価

3.8
旧スターウォーズシリーズは全体的に壮大な宇宙空間と牧歌的で雄大な風景が映えるシーンが多いレトロSFなイメージなので、それが今作でも受け継がれていてよかったです。
キャストはまず、主演のフェリシティジョーンズですが、彼女のワイルドさと繊細さが同居した表情は素晴らしくて個人的にデイジーリドリーよりもよかったです。
他にもフォレストウィテカー(呼吸器的なのはダースベイダーと関連あるのか?)やマッツミケルセン(帝国軍映えしてる)などの名優を惜しげもなく出演させるのはシンプルに質が上がった気がして制作者側の英断をみました。

また、ドニーイェンなどのアジア人がスターウォーズシリーズに出演したのが新鮮で時代を感じまし、(勝新太郎ばりの殺陣も新風巻き起こすって感じでかっこよかった)スターウォーズシリーズに良いアクセントを与えていたと思いました。
そして今作で一番魅力的かつ好きなキャラk-2soは、ロボットなのに飄々としていてでもやる時はやるキャラクターとして描かれていてコメディリリーフの立場を担っていました。

アクションシーンは比較的、市街戦や、ドローンオブウォーさながら核爆発など、現代の紛争とも取れるシーンが多く妙にリアリティがありました。映画で描かれる近代の戦争を踏襲している気がしました。また、
空中戦だったりカーチェイスは個人的に苦手なので、銃撃戦や肉弾戦が多かったのは満足でした。

ローグワンの良いところであり、他のスターウォーズ作品と違うところは、スピンオフだという事で、そのお陰である程度自由がきき、色々遊べる。
それもスターウォーズ内の世界観とはいえ、スターウォーズシリーズに直接的な関連付けをする必要があまりないからこそ。
だからこそあのスターウォーズらしくない重厚なラストを迎えられた気がします。
プラスα、もともとのスターウォーズの世界観も使いたい時には使える。だからこそファンには嬉しいダースベイダーを登場させられるし、粋な終わり方も出来る。名も無きもの達それぞれに焦点を当てていたのもここで効いてくる。

それがこの映画の得するところで、それをちゃんとわかって最大限生かしたのは良かったです。

旧スターウォーズの系譜を受けつぎながらも、スピンオフらしさも上手く活用した映画でした。
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