よねっきー

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーのよねっきーのレビュー・感想・評価

4.2
エピソード9が最高すぎてスターウォーズロスを発症しそうだったので、急遽見逃してたこちらを鑑賞したわけなんですけど、ちょっとハマらなかったなあ。残念。好きなシーンもちらちらとあるけど、なんだか退屈なのよね。

戦争映画をスターウォーズでやるって発想は良いんだけど、結局どっちつかずになっちゃってるように思う。戦争映画にしちゃ恐怖とリアリティが足りないし、スターウォーズにしちゃ楽しさとサプライズが足りない。もっと恐ろしいほど強いダースベイダーが見たかったし、ドロイドならではの戦いが見たかったし、キモい怪物が見たかった。果てしなく広いスターウォーズの世界の、本当にごく一部しか映せてないと思うんです。そこが残念だったな。その点で『ハン・ソロ』って上手かったんですよね。あの映画もフォースやライトセーバーが出てこないスターウォーズだったけど、世界観はむしろ広がってたんです。そんな場所があんのかよ、そんな乗り物があんのかよ、そんな生き物もいんのかよ、っていうのを見たいんだなあ。馴染みのキャラクターたちが出てこないなら尚更ね。

話がややこしすぎんのも良くないとは思うんだけど、反乱軍が必ずしも正義ってことじゃ無いよねって仄めかされるところは好き。これってスターウォーズであまり触れられてこなかったテーマだよね。これからのシリーズでもっと掘り下げても面白いんじゃないかな。いくらでも広がる可能性があるから本当に素晴らしいシリーズだな。もはやひとつのジャンル。

いろいろ言ったけどラストの海のシーンは本当に天才ですね。宇宙が舞台のSFではいつも簡単に描かれてしまう「星の終わり」をしっかりと「世界の終わり」として、美しく悲しく描いているところが素晴らしい。こうでなきゃね。
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