れちゃん

ぼくらの家路のれちゃんのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
3.7
ジャケットから「母をたずねて三千里」ほのぼのストーリーと思ったら、胸が痛すぎて、最後の結末では息が吸えなくなりました😨

"若い母親"のネグレクト問題が描かれています。
ジャックとマヌエルはそもそも顔違う気がするんだけど、父親違いか?なんてことも想像できます。(父を頼るシーンでもそれを感じる)

お母さん、子供を愛している素振りは見せていますが、自分の幸せが第一。彼氏は取っ替え引っ替え。
ある日、兄ジャックは施設へ、弟マヌエルは友達の家に預けることに。
そこからお母さん音信不通になります。

これ、ほんとに母親だけの問題なのかな…とも思います。子供が生まれた以上、離婚したとしても父親は父親。養育義務がなくなるわけではないのかなと。(詳しくは知らないけど)

映画冒頭から、ジャックの手際の良さが際立ちます。弟の朝食にシリアルを準備し、チョコが欲しいと言われれば戸棚から取ってチョコを割って入れてあげる。そんなシーンから「あぁ、普段から母親は何もしていないんだな」ということが伝わってくる。

昼間の公園には子供を連れていくけど、夜の飲み会には連れて行けないから、幼い子を二人だけで地下鉄に乗せて家に帰らせる母親。昼間の公園での、避妊に対する意識の低い発言。

大人の事情も理解せざるを得ないジャックの陰の表情と、何もわからない天真爛漫なマヌエルの光の対比がなんとも言えない。
れちゃん

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