Keitan

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破のKeitanのレビュー・感想・評価

4.8
『エヴァの快感に酔いしれるお話』

僕がアニメに惹かれる理由のひとつに、アニメーションという表現手法が時間を自由に操れるということにあると思っている。

どういう事かと言うと、アニメのキャラクターなどの動きはアニメーターが手で描いた想像の動きであり、現実とは異なり時にはありえない動きやタイミングになる。しかし上手いアニメーターの描いた演技は、見るだけで本当に気持ちよく現実以上に感じられ、絵が動くという事自体で魅了される。いちばん分かりやすい例は宮崎アニメだと思うが、トトロやキキ、ポニョなど名前を挙げただけで躍動的な動きの名シーンが思いだされないだろうか。

で、本題の庵野監督。個人的には宮崎監督以上に時間操作に長けた監督だと思う。本人自体も優秀なアニメーターなのに加え、アニメーション以外の部分でもカットや映像の見せ方やタイミング、セリフのテンポ、音楽の使い方など、映像体験としての快感度の追求が半端ないと感じる。(実写でもシン・ゴジラでそれを体現している)

エヴァンゲリヲンシリーズの魅力はシンジ君の内面への共感だったり、難解なストーリーや世界観が挙げられる。僕ももちろん考察サイトを読んだりするのも好きなのだが、映画として俯瞰してみると、あまりにも不親切で異質であることは否めない。

でも何故これほどまでに支持され、僕個人としては何度も見直してしまうのか?を考えると、とどのつまりエヴァを見ると気持ちイイからだと思う。もはや映像のドラッグ。気付かないうちにエヴァンゲリヲン ジャンキーに落とされている。

そういう意味では、「破」に続く「Q」はさらに洗練されていると思うが、物語の不親切さも更にアップデートされ、誰がついていけるのか?というところに達していたので「破」に高めのスコアをつけてみた。
以上、ごく個人的な感想でした。

来年は「シン・エヴァンゲリオン」がついに公開。完結が楽しみだ。