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ランデヴーのkのレビュー・感想・評価

ランデヴー(1976年製作の映画)
4.2
9分間、ひたすらフェラーリがパリの街を疾走する動画?映画?

9分間で、まして車を走らせてるだけなのにこれだけのことができるのかと、改めて長尺と出演者、派手なアクションは必ずしも必要ではないと感じた。

おそらく車のバンパー部分に取り付けられたであろうカメラで捉えた映像が本編。冒頭トンネルを抜けると、朝日が眩しい広い道路が広がり、フェラーリが猛スピードで疾走。だんだんと道は市街地に差し掛かり、通行人もちらほら増えていく。そんななかを信号、通行人共に無視で疾走。狭い道だってお構いなしで、猛スピードで疾走。もしかしたら、数秒後には大事故がこのカメラには収められているのではないか、という予想が常によぎり、そのたびに恐怖が持続する。その上、フェラーリ特有の大きなエンジン音が余計に鼓動を急かせる。この恐怖は、そこらのホラー映画よりずっと恐ろしい。ちなみに、監督のクロードルルーシュは、その後道路交通法違反で捕まったとのこと。こちらも恐るべし、プロ根性。
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