ノラネコの呑んで観るシネマ

シンクロナイズドモンスターのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.0
分かってたけど、かなり変な映画だった。
怪獣映画の皮を被ったサイコスリラー。
アン・ハサウェイ演じるアル中ダメ女の主人公が、ある時間ある場所にいると、ナゼか遠く離れた韓国ソウルに怪獣が出現、怪獣が彼女の動きとシンクロして都市破壊してしまう。
主人公の大きな間違いは、酔っ払って絶対喋っちゃいけない人物に秘密を明かしてしまったこと。
元々窮地にあった彼女は、そのことによって抜き差しならないところまで追い込まれてゆく。
基本的に彼女の成長が軸になっているのだが、ぶっ飛んだ話ゆえ、とりあえず先は読めない。
最大の謎は、作者がいったいどうしてこんな奇妙な設定を思いついたかということ。
心象と怪獣が結びつくというのは日本にも似た作品があるからまあ分かるが、コレは全く独創的。
映画史に類を見ない奇天烈な作品だ。
面白さ以上にこの未見性に価値がある。