グラッデン

シンクロナイズドモンスターのグラッデンのレビュー・感想・評価

3.3
無職のダメ女が地元の公園を媒介に何故かソウルに出現する怪獣にシンクロする作品。

設定を見てバカ映画枠の勢いで見に行ったのですが、ダークな物語の展開で意表を突かれました。

本作は、都会を追い出された主人公・グロリアが舞い戻る故郷の田舎町と同級生・オスカーの存在が鍵を握ります。ソウルに突如現れた大怪獣を追うことで明らかになるルーツ、過去の記憶にたどり着くミステリー要素を織り込んだのは、日本の特撮作品における物語構成を彷彿とさせるモノだったと思いました。

鑑賞を進める中で「キュートすぎるけど、意味が分からなすぎるよアン・ハサウェイさん(主演・製作総指揮)!」とぶん投げそうにもなりましたが、最終的には、何が人の意識を怪獣にせしめたのか、それによって現れる人間性といった表向きのバカ設定からは想像し得なかった深みのある落とし所につけたのには驚かされました。。