七沖

シンクロナイズドモンスターの七沖のレビュー・感想・評価

3.4
〝ダメウーマン⇄大怪獣 シンクロ率100%〟
アイディア勝ちの一本。
アン・ハサウェイのダメウーマンっぷりが可愛らしく、そして勇気づけられる。

グロリアは失業し、さらに彼氏から部屋を追い出されて故郷に戻ってきた。幼馴染のオスカーと再会した彼女は、彼が経営するバーで働き始める。ある日、韓国に怪獣が現れたというニュースが飛び込んできて、最初は気にしていなかったグロリアだったが、やがて怪獣と自分の行動がシンクロしていることに気づき…というストーリー。

いい大人が、家の近くの公園の砂場で怪獣っぽく振る舞うシーンが印象に残る。
たぶんこの映画で一番絵面として見せたかったのはこのシーンだと思う。「ああ!このシーンをやりたかったんだ!」と素直に思えた。破壊音や逃げ惑う人々の悲鳴がなければ、尋常じゃないほどシュールな光景だが、それを非常にシリアスなシーンとして見せたことに本作のセンスを感じる。
なんというか…子供の頃、色々足りないものを想像してゴッコ遊びをしていたのを思い出させてくれる作品だった。

ただ、後半の展開は結構ハードで心が辛くなる。酒と男女関係が原因でどんどん悪化していく人間関係が恐ろしい。オスカーのエスカレートしていく行動はホラーがかっていた。

なんか惜しい作品で、コミカルに徹していたら何度でも観たい作品になったかもしれない。予告編のテンションでずっと行ってくれたら、たぶんお気に入りの作品になった気がする。

ラストは、そう来たか!という大逆転劇。
最後の始末があれで良かったのかは疑問だが、過去の清算という意味では爽快感があった。