えくえあ

シンクロナイズドモンスターのえくえあのレビュー・感想・評価

3.1
アン・ハサウェイの魅力がすべてを引っ張る怪獣映画
彼女の演じる主人公の魅力があふれ出すぎるあまりに、彼女を取り巻く人物の嫉妬や、恋慕や、なんやかやが勝手に物語として回ってゆきます

本作の良さはキャラクターが生き生きしているところ
もちろん一番魅力的なのは主人公ですが、私みたいに捻くれた人間だと、真面目を拗らせて卑屈になった幼馴染(ジェイソン・サダイキス)とかも結構好きですね
職なし、金なし、彼氏なし、いい加減でだらしないダメ女のグロリアは、それでもすごく魅力的
こういういわゆる天才肌みたいな人は時々いて、真面目を拗らせたな人間からすると妬ましく思えるのはよくわかる
そんな器の小さな人間の卑屈な感情をちょっと恋愛感情にミスリードしながらさらけ出してくれたのは個人的には結構楽しめました
えー理解できない...っていうあなた、それは健全な証ですよ!

怪獣の設定はそんな本作の見所であるキャラクターの内面を示したアイコンとしてうまく機能しており、またほどよくコメディタッチになる効果もあって面白いですね

冒頭でも書きましたが、ストーリーありきの作品ではなく、突飛な設定の中で魅力的なキャラクターが動いて、そこから自然と話が紡がれてゆくような作品
それゆえに最終的なオチとか設定の"こじつけ"みたいなところはかなり雑ではありますが、それを補って余りあるキャラクター(主に主人公)の魅力は評価できる作品なのかなと思います

何度もいいますが、アン・ハサウェイがすごい
他の方も書いているように彼女だから良いというのは間違いないですね
えくえあ

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