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ミューン 月の守護者の伝説のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

3.5
ブノア・フィリポン(脚本も)とアレクサンドル・エボヤンが共同監督した良質のファンタジー・アニメーション。
原題Mune, le gardien de la lune
(2014)

太陽と月が同時に存在する世界。
それぞれの守護者の後継者選びから物語はスタート。
太陽の守護者にはホソーン(声:オマール・シー)が順当に選ばれるが、月の守護者には本命のリューン(声:フェオドール・アトキン)でなく、誰も(本人も)思いもよらないミューン(声:ミカエル・グレゴリオ)が選ばれる。
当惑するミューンが"月の聖獣"の制御に失敗したため、月は軌道を外れ、太陽も地底の守護者ネクロス(声:エリック・エルソン=マカレル)に盗まれてしまう。
ネクロスはかつて太陽の守護者だったが、太陽を自分だけのために使ったため戦いになり、敗れて地下に逃れて、今では混沌と破壊の王になっていた。
ミューンは、ソホーン、蝋でできたおてんば娘グリム(声:イジア・イジュラン)と共に、月と太陽を取り戻すため地下世界に降りていく…。

~外のキャラクター~
・フォスフォ:かつて月の守護者だったが、腰抜け
・ネクロスの手下二人のうち、悪に染まりきれない憎めないやつ

~夢や安らぎを与える"粉"
月を繋ぎ止める"紐"~

「月はどこからきたか?
それは夢の世界から」

新しい月を"始まりのように""持ってくる"シーンとラスト・シーンの美しさに清らかな愛を感じる。
"力"より"夢や安らぎ"を与える月の守護者の方が愛にはふさわしい。
フランス映画祭のビデオ・レター(QアンドA)にて、フィリポン監督が言うように「子どものメガネを借りて」物事を見ることが大切ですね。
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