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仁義なき戦い 頂上作戦のblacknessfallのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)
5.0
代理戦争の続き、こっちも前半は代理戦争の流れを組む会合、密談劇。
でも、話半ばすぎで主人公の文太さんが逮捕されてから、血の応酬がスパークする、物語も加速する。
じっさいゴア描写がすごいんだよね。鼻を切り取られるシーンをドアップで撮る、執拗にドスで突きまくるのを血糊マシマシしてたりして、代理戦争で抑えていた暴力の埋め合わせだと言わんばかりに激しい笑
代理戦争も変わったバランスだけどこっちも何気に変なバランスの映画だよ、主人公が一番いいとこになる直前に離脱するのに、むしろそこからがおもしろいという笑
抗争の結末はというと、旭さんや文太さんみたいに筋を通したり、良かれと思って動いた二人が結果貧乏くじを引かされて、ずるく、姑息に立ち回った連中の方が刑期が軽くなる。シビアでリアルだよ。まあ、実話ベースだからリアルなのは当たり前か。
旭さんは今作でも前作と同じゴツいシルバーリングしてる、こっちだとデザインが般若の面になってるってハッキリわかるよ笑

余談だけど仁義シリーズは若い頃は何者にも媚びず己の欲望に忠実で破滅を怖れず年長者にも有力者にも牙を剥く大友に感情移入してたけど、今は武田(小林旭さん)の気持ちがよくわかるし好感持てる。利己的な上役や信用置けない同僚の狭間で事態をコントロールしようと四苦八苦する様が他人とは思えない笑
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