黄推しバナナ

きみにしか聞こえないの黄推しバナナのレビュー・感想・評価

きみにしか聞こえない(2007年製作の映画)
3.5
監督 : 荻島達也、原作 : 乙一のライトノベル「きみにしか聞こえない CALLING YOU」の映画化。

相原リョウ(成海璃子)はクラスで孤立し、山口先生(高田延彦)から教科書の朗読を当てられるもボソボソとしか声を出せず怒られる始末…そんな暗い影のある性格になっていた。また自分だけが携帯電話を持っていない事に劣等感を抱いているが、誰からも電話が掛かってこない携帯を持ってても意味がないと自分に言い聞かせている。
ある日、相原リョウは公園で鳴っていたおもちゃの携帯電話を拾って家に帰る。次の朝突然着信がかかってくる。その相手は野崎シンヤ(小出恵介)からだった…

そんな話なのだが、当時パッケージ借りした作品で内容を把握してないまま見始めたのが悪かったのだが…

冒頭から相原リョウの暗い性格と暗い画面の演出で「ん!…」となり…
公園で落ちているおもちゃの携帯が急に鳴ったのに手に取る演出で「怖っ!」…
さらに「かわいい」と言って持って変える「ヤバい!」…警察に持って行け…
さらに机の引き出しに入れて置いたおもちゃの携帯が朝ベッドの横のテーブルに移動して鳴り出す演出で「これホラー映画だったのか?間違えて借りた…」って思ってしまった…
おもちゃの携帯を持って来ていないのに気分が悪くて保健室で寝てたら…
プルルル…プルルル…
突然鳴り響く携帯の着信音…
枕元に現れて鳴り響くおもちゃの携帯を…ヤバいなぁーヤバいなぁー…なんだかイヤだなぁー…と思っているとおもちゃの携帯は手の中で消えていたんですよ…
おもちゃの携帯が無いのに相原リョウの頭の中で鳴り響く…
あれー…なんだかイヤだなぁー…
なんだか怖いなー…
恐る…恐る…頭の中の携帯に出てみると…「野崎シンヤ」と言う男に携帯が繋がる…
なんだよ…なんだかイヤな予感がするな…ヤバいなぁーヤバいなぁー…
頭の中で会話が出来る…
ギャーーー…
怪奇現象演出が続くんです…

冗談はこれくらいにして(笑)

24分ぐらい経ってから相原リョウ(成海璃子)と野崎シンヤ(小出恵介)の間に1時間の誤差があることが分かってくる。それを気にファンタジー色になるのだがそれまでは演出がホラーすぎる。光と影、薄暗い陰影の多様、一人の場面多数、何故にその演出…

似た感じの雰囲気のある作品がある…
監督 : 宮崎駿
「となりのトトロ」
何となく分かっていただけるだろうか。

相原リョウと野崎シンヤの頭の中の携帯のやり取りが終始続く。相原リョウは野崎シンヤに悩みを打ち明けていくうちに自分自身と向き合い変わっていく。
また途中で原田(片瀬那奈)と言う女性とも頭の中の携帯が繋がる。
何となく最初の演出で原田さんの正体が分かってしまったが…それでも良いキーパーソンだった。
終始ふんわりとした流れで話が進んで行くが集中力を切らさない。
1時間の誤差が何故あるかの脚本も素晴らしい。
良く考えられて作られている。

素晴らしい。

監督 : エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー
「バタフライ・エフェクト」
好きな私としては良い作品でした。


相原リョウの初恋は
少しほろ苦い


①鑑賞年齢30代
②心に余裕鑑賞なし
③思い出補正なし
④記憶明確
黄推しバナナ

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