y

チャンス商会 初恋を探してのyのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

社長チャンスも息子さんで、しかも全部彼の計画だったのですね!近くに住み、悟られない様に支え、「認知症であることを本人に気付かせないように」と言って思い出を押し込めた部屋の鍵を閉めるチャンスのシーンに、悲しい様な優しくて暖かい様な言葉に出来ない気持ちになりました。

前半頑固で偏屈だった主人公ソンチルが後半どんどん穏やかな性格になっていったけれど、本当の性格に戻っていただけなんですね。早くに亡くなった祖父がソンチルの様に愛する人たちを忘れていくことに絶望し、重荷になることに自己嫌悪して、自分がいなくなれば良いと考えてしまうのを想像したら悲しくて悲しくて仕方がありませんでした。

ソンチルと妻であり初恋の人グンニムの心が繋がった最後のひと時は、本人たちはもう得ることは出来ないと思っていた本当に幸せなひと時だったのでしょうね。

見返すと記憶を失くしてからの自己紹介やチャンスがソンチルの誕生日の為に仕立てた(デートの時に着た)スーツ、遊園地で歌った曲が記憶が失くなる前にグンニムの手術前に歌った思い出の歌だったなどなど、繋がるものが多く感慨深かったです..

いじっている様に見えて(ちょいちょい茶々を入れるスーパーの眼鏡青年とか)本当は周りの人みんながそっと支えている、見始めた時と終わる時の印象が全く違う映画でした.*
y

y