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父を探してのKUBOのレビュー・感想・評価

父を探して(2013年製作の映画)
3.2
第88回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされ、第20回文化庁メディア芸術祭でアニメーション部門の優秀賞に輝いた「父を探して」を鑑賞。

綿花の摘み取りの出稼ぎに出かけた父親を探しに旅に出る幼い息子。だがストーリーはあってないようなもの。本作で特筆すべきは、その自由で独特なアニメーション表現。

丸顔に毛が3本の主人公「息子」は初期ミッキーマウスのように手足は「線」だけの「鉛筆画」風。家族が暮らす村や畑は「クレヨン」のようなタッチ。

「線」や「抽象的な形」が自由に踊り跳ねる様子は「ファンタジア」のようでもあり、「切り貼り」や「コラージュ」の手法を取り入れてカラフルに展開していく辺りは「イエローサブマリン」的とも言える。

ともかく絵的な発想が自由で制限がない。ひとつひとつの絵に情報を詰め込むジャパニメーションとは対極にあるような自由さ。昔の「ピクサー」の短編みたいなセンスに近い。

テーマ的には「文明批判」や「環境破壊」などにも触れてはいるが、この作品はあまり考えすぎずにその映像を体験するのがよいと思う。ただセリフなしで80分はちょっと長い。30分くらいで Short Shorts でもよかったかも。