父を探しての作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「父を探して」に投稿された感想・評価

すすすすすごい!こんな映画観たことなーい!例えて言うなら、ニューウェーブが初めて出てきた時の衝撃みたいな感じか(陳腐な表現ですみません)
最初、何これ?やけに牧歌的なタッチと内容?って思って観てたら途中でこの映画の本当のヤバさに気づいた瞬間もうノックアウト!!中盤から後半にかけてさらに映像とストーリーがヤバさ加速。サイケデリックの上をいく現代版センス
映像製作のこととか全く分からんけど、わかる人が観たらすごいことやってんねやろうな!そしてまさかの突然の実写が飛び込み😱😱😱🤣🤣🤣😭😭😭
久々のぶっ飛びでした!超絶おススメ!見なきゃ今年は終わりませんよ!!!
あぁ、なんかEテレのアニメみたいだねぇー、ってウトウトしながら見ていたのですが、途中でふと『ああ、こりゃとんでもないわ』と。線が生きている。書き損じのクレヨン線みたいなのが、風を受けて活き活きと踊っている。で、慌てて最初から観直しました。
大変な傑作です。手作業による抽象度の高い描線が、物語のトーンに合わせクレヨン画、水彩、削り絵、コラージュ、実写サンプリングと繋ぎ目なく姿を変えていきます。そして物語に文字通り彩りを添えていく、とても豊かな音楽。ぼんやり触れているだけで作品世界が身体に染み渡るようです。
お話そのものはタイトル通り、“父を追った記憶を巡る旅”という、結末の解釈を除けば子供でも理解出来そうなシンプルなものですが、その道程は波乱に富んでいます。作画も音楽もカラフルで開放的な序盤から、徐々にグローバリゼーションの波に呑み込まれる中盤以降は、直線的で反復主義的な表現に。
描かれるのは、強国による労働力の搾取・環境破壊・格差社会→ファシズムの台頭と、誰しも無関係ではいられない様なシビアなものです。個人的には(普段黒い服を着ない事もあって)多様性の象徴の様な色とりどりの線で描かれた大鳥が、真っ黒な大鳥に滅多打ちにされるシーンには心が掻き毟られる様でした。…でも、私自身、愛用のソックスは悪名高きH&Mだったりするんですよね。はぁ…。

考える程に多様なテーマを内包する今作ですが、『こんなことは間違っている!』などと声高に叫んだりしない間口の広さが確保されていますので、気負わずに見て欲しい。老若男女国籍問わず、誰でも楽しんで頂ける素晴らしく豊かな作品です。何より、アニメーションでしか描き得ない内容である事が嬉しいです!アニメは良いぞ!

しばらく思い巡らすうちに、この作品に近い感触の表現がある事に気が付きました。シンガーソングライターの七尾旅人さんの作品群です。興味を持たれた方は是非彼の作品に触れてみてください。旅人経由からの今作、もバッチリだと思います!
アニメにしか出来ない表現を上手く使ってて、わかりやすいメッセージが伝わってくる。父もお爺さんもお兄さんも、みんな等しく少年だった。明確な問題提起はわかるんだけど、ラストは一度潰えたその土地の文化が、新世代の子供たちに再び芽生え始めたって事だろうか…最近見たNSハルシャの展覧会もこんな感じだった。
tuji

tujiの感想・評価

4.5
ブラジルのアニメ。今年トップスリーに入るくらい良い。台詞がないのに、飽きさせない構成は、すごい。短くて良い。最高か。映画館が観たかった!
みー

みーの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

セリフなしでここまで飽きずに観られる映画というのも珍しい。

とにかく絵とアニメーションが素晴らしい。色鮮やかな森から、コラージュがはりめぐされた都会、人々が規則的に働く綿の畑や工場、空中に浮かぶ町など、全ての情景が美しい。

ストーリーは夢の中をふわふわ漂っているようで分かりづらいが、社会的な問題も提示していて、考えさせられる。突然の実写には少し驚いたが。

疑問点はお父さんは結局どこへ行ってしまったのか?鳳凰っぽい鳥と黒い鳥は何の暗喩だったのか?旅の途中で助けてくれたおじいさんと青年は、少年自身だったということなのか?

そしてあの陽気な音楽が頭から離れなくなる。
鮭トモ

鮭トモの感想・評価

5.0
あああああああああああああああ悲しくてやりきれない!温い!ときめく!他の映画が無力だよ!あああ!ああああ!無理!ああああ!こんな作品存在していいのかよお
matsuitter

matsuitterの感想・評価

4.3
世界中で受賞したブラジルのアニメ映画。セリフなしだが、絵だけでも充分に饒舌な表現力。夢と現実の境目を行き来するかのような世界観で、比喩的な意図を想像しながら観るのが楽しい。

以下ネタバレ。

いろんな場所に行き、仕事をしている2人に接する。綿の畑、綿の工場。各シーンで時代の移り変わりを感じさせるイメージが流れる。

好きなところ。

・夢に近い感覚が全体を支配する。父を探していくのだが、父はいない。似た人物が現れては消えていく。どこか物悲しい雰囲気。悪く言えば悪夢にも感じられる。
・都会のイメージがディストピア。大量生産、大量消費、船で別の上の世界に運ばれていく描写が近未来的だがあれは外国の比喩?
・火鳥や地面に埋めたものなど、これも比喩だろうか。
・森林の伐採で実写。ここはインパクト抜群で画面に釘付け。
・挿入される笛の音やバンド演奏の音楽が軽快。日常的にこんな雰囲気で過ごしたい。
・全部のイメージが綺麗に解釈できるような感じもなかったので抽象的な雰囲気映画、アンビエントです。
・最後に帽子をかぶるしぐさで、実は人物が全部同一だったことがわかる。むしろ子供の姿のほうが幻? 想像力を掻き立てる描写が素晴らしく泣けた。
・最後にまた子供に戻り家族3人になるところが最高のシーン。

ネガティブな点。

セリフがないので一度ロストすると完全にわけがわからなくなり気持ちよく眠れる。だが途中うとうとしてから我に返りまた面白くなるタイプ。夢の中そのもののような体験だった。

余談。

セリフなしっていうものすごいとんがった映画だった。ちょっと眠くなるところもあったけどアプローチが非常に面白く音楽と子供と親子が心に残る。

これが好きな人はドンハーツフェルト作品もオススメ。ニューディアーさんの新作配給が期待されます。

配給ニューディアーの土居さんインタビュー。
http://realsound.jp/movie/2017/01/post-3721.html

世界アニメと日本アニメの雑感。私も似たようなものをけっこう観ているのでこれからのアニメに期待してる。
http://blog.monogatarukame.net/entry/O_Menino_e_o_Mundo
言葉がなく、でも意味は伝わった。

感じたこと

世の中には様々な局面がある
時代は流れている
音楽は世界共通である

もう1度ちゃんと見た方が良さそうだな。
ny

nyの感想・評価

3.9
知らなかったブラジルの一面を少し知ることができたしもっと知ろうと思える作品‪

鮮やかで楽しい可愛いけどまさかの結末
KUBO

KUBOの感想・評価

3.2
第88回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされ、第20回文化庁メディア芸術祭でアニメーション部門の優秀賞に輝いた「父を探して」を鑑賞。

綿花の摘み取りの出稼ぎに出かけた父親を探しに旅に出る幼い息子。だがストーリーはあってないようなもの。本作で特筆すべきは、その自由で独特なアニメーション表現。

丸顔に毛が3本の主人公「息子」は初期ミッキーマウスのように手足は「線」だけの「鉛筆画」風。家族が暮らす村や畑は「クレヨン」のようなタッチ。

「線」や「抽象的な形」が自由に踊り跳ねる様子は「ファンタジア」のようでもあり、「切り貼り」や「コラージュ」の手法を取り入れてカラフルに展開していく辺りは「イエローサブマリン」的とも言える。

ともかく絵的な発想が自由で制限がない。ひとつひとつの絵に情報を詰め込むジャパニメーションとは対極にあるような自由さ。昔の「ピクサー」の短編みたいなセンスに近い。

テーマ的には「文明批判」や「環境破壊」などにも触れてはいるが、この作品はあまり考えすぎずにその映像を体験するのがよいと思う。ただセリフなしで80分はちょっと長い。30分くらいで Short Shorts でもよかったかも。