GOROTUKI

徘徊 ママリン87歳の夏のGOROTUKIのレビュー・感想・評価

徘徊 ママリン87歳の夏(2015年製作の映画)
4.1
母 酒井アサヨさん(87歳)
娘 酒井章子さん(55歳)
この2人が織り成す人生の
一片を綴ったドキュメンタリー。

「老後介護問題」
昨今、叫ばれつづけている社会の一面
このように書けばマイナスに聞こえるが
章子さんの取った策は
実に簡潔で素晴らしい
認知症の母を
楽観的に介護するという方法!
本当にためになりました!
自身の父親も認知症予備軍なので
この寄り添い方は
将来実践してみたいと思いました
大変だろうけど^_^;

娘と母の会話
この掛け合いが
絶妙な笑いを生み出している
母のボケ(認知症)に対し
娘の当意即妙ツッコミが
ある種のシュチュエーションコントを
垣間見ている様で
劇場は大爆笑だった^_^
ただ其処をオススメするのは
不謹慎な気持ちで
あまり得策ではないと思いますが
説勧めたい!

母 酒井アサヨさんの4年間の徘徊記録
1338回の家出
計1730時間、徘徊距離1844km
いつも自分の家に帰ると言って
出て行ってしまう
自身この日
映画『わたしに会うまでの1600キロ』も
観賞したので
徘徊とは自分探しの旅でもあると
感じずにはいられない感想を持ちました
でもやはり
徘徊する母を
娘さん一人で見るのにも限界があり
地域住民の方々の暖かい眼が
母の徘徊を見守っている事実を知り
都市部だから可能な生活だとも知れました

酒井アサヨさんが
不意に唄う
「浦島太郎」「かごめ」が
この作品全体の隠喩なのではないか?
そう感慨深い思いにもなりました

傑作です
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