taka

アイ・ドリーム・オブ・ワイヤーズのtakaのレビュー・感想・評価

5.0
ツマミとワイヤーに取り憑かれた愛すべき変態たち
電子音楽バカと機材フェチに捧ぐ最高のドキュメンタリー
モジュラーシンセの魅力を端的に表したタイトルが素晴らしい


誕生からの歴史が細やかに語られ大変勉強になる
次から次へと映る機材の数々は宝の山で本当に目に毒
インタビューに答える面々の目も光り輝いていた

ブリブリノイジーでハードコアな音から繊細美麗なアンビエントサウンドまで幅広い音作りが可能なモジュラーシンセ
マシンでありながら分厚く暖かい音も大きな魅力
必ずしも鍵盤が弾ける必要はなく、フィルターのツマミをイジるだけでも十分楽しい
自分の初めての楽器がシンセだったら沼のごとくハマっていたかもしれない

近年アナログに原点回帰するも進化は止まらず
尽きない探究心によって機械的にも音楽的にもまだまだ無限の可能性が秘められていると確信する


今作には登場しないがシンセといえば坂本龍一さん
Ars longa,vita brevis
芸術は長く、人生は短し

きっとこの作品のタイトルのような夢を見ていることでしょう
ご冥福をお祈りします



追記
タイトルは今作にも登場するゲイリーニューマンの1980年発表の同名曲から引用されたっぽいです
曲名通りとてもドリーミーな曲
で、やっぱりこの映画にもピッタリ!
taka

taka