冒頭からテンポのよい小気味よいコメディで、見終わったあとには何故か元気がでる映画でした。
映画だから多少誇張はあるのかもしれませんが、イタリアの建築業界が女性設計士に対して排他的であることは知りませんでした。
女性であるというだけで老朽化した団地のリノベーションのコンペに採用されない中、設計は採用されるも男性と取り違えられたヒロインが、ゲイの友達をダミーにして、さあどうなるか、というストーリーに、自分を偽らざるを得ないゲイの人々や、男性に隷従することが習慣化している女性の地位、マタニティハラスメントなど、今の日本にも似た様々な社会問題を絡め、声高ではなく明るい笑いを交えて描いた作品。
とても気持ちの良い映画で、イタリア映画はアメリカ映画とは違う、からっとした明るさがあっていいなと思いました。
主人公2人の愛の姿が思いもよらず美しくて、ああなんて素敵な人生だろうと感動すらしました。