世界で建築家として活躍したセレーナ（パオラ・コルテッレージ）はイタリアに戻るが、そこは完全な男社会だった。公共住宅リフォームのコンペに応募した際、男性建築家の秘書と嘘をついてしまい、親友でゲイのフランチェスコ（ラウル・ボヴァ）に協力してもらい、なんとか仕事を続けるが…
冒頭のセレーナの天才的な才能が、そのあとにあまり活きてないような印象だったし、前半はちょっと退屈だったけど、フランチェスコと同居を始める中盤から、グッと面白くなった。
イタリアのコメディにはがっかりされられることがけっこう多いけど、これはなかなかの良作。
同性愛や偏見や貧困も楽しく爽やかに描かれていた。
特にセレーナとフランチェスコの掛け合いと、徐々に築かれていく信頼関係がいい。
彼と元妻の喧嘩にセレーナと奴隷72が割って入るところとか、家族との食卓にゲイ友のニコラが乱入するところなんかはメチャ笑った。
さらに、豪快な伯母さんとか、それぞれキャラクターが好感度高く、みんな活き活きしてた。
逆にピエトロとの恋愛はなくても良かったんじゃないかな。
作品の大きなテーマは女性への偏見なんだけど、日本もまだまだだよねー。
