このレビューはネタバレを含みます
イタリア映画には"女性"しか出てこないと思っていたのに"女子"が登場して、しかもそれが主人公という珍しいイタリア映画。そのうえ建築女子ってやるじゃん。女性と女子はどう違うかとか定義を考え出すとメンドくさいのでパス。とにかくめっちゃ笑わせてもらった。コミックタイミングが抜群。
だけど、あの建物の計画が実現するところを是非見たかったなー。ビフォアアフター的な最後を期待していたので、それが残念。おばあちゃんたちには談話室が出来て、シャロンとジェニファー笑には勉強スペースができて、ヤンキーの男の子たちにも概ね好評です、みたいなの。
過激な髪型の女の子や男の子とも、コテコテのゲイたちとも、おばちゃんたちとも仲好くなれるセレーナ、人間力ある。同僚が次々カミングアウトするくだりはかなりファンタジーだったけど、妊娠したら仕事を辞めさせられ、優秀で実績があっても女だというだけで仕事が見つからないような旧弊なイタリア社会では、あのくらいはっきり世間にアピールする必要があるのかも。あんな時代錯誤な秘書がまだいるなんて何たる旧態依然。ミケーラさん、悲哀でした…。
ゲイでいい男の親友ってある意味オンナの夢。その上無理にピエトロといい仲にしなくてもよかったんじゃないの、と思った。でもピエトロ、アダムドライバーに似てるので許す。
イタリアにも40平米に5人で暮らしてるような家があるんだなー。おばちゃんの家の中も、ここはアジアか?と見紛うような様子。でも、あの団地は非常に魅力的な建築物だったし、家の間取りもユニークだった。
イギリスの天気をディスって笑いを取るの、イタリアよ、お前もか。もちろん、すごく受けた。でも、英語が席巻してるのはイタリアも同じらしい。あんなに魅力的な国なのに自信ないなんて、高慢なところのないイタリア人らしい。経済が不調というのもあるのかな。
あと、伯母さん、ホントにイタリア人?バーバヤーガってこんなん違う?