このレビューはネタバレを含みます
うーーん、完全なアート映画。台詞が無いので映像から監督が何を撮りたいのか読み取るしか無いんだけど、いや〜これはABC予想並みに超難問すわ。定点カメラで撮される渋谷のスクランブル交差点、歩道橋を牛歩する僧侶、山手線の車両から見える夜景、安藤政信の洗身映像（無修正）。
とりあえず蔡監督は安藤政信の身体を撮りたかったのは分かった。それ以外は分からな過ぎて昨晩こっちが無無眠だった。
で、一晩考えて思い浮かんだことは、都会の雑踏を早歩きで行き交う人々とイラッとするほどゆっくり歩く僧侶との対比が心のゆとりの違いを表しているのではということ。現に僧侶の方は入浴の後ぐっすりと眠り、片や安藤の方は中々寝付けない様子。蔡監督はもっと心にゆとりを持とうぜ、と言いたかったのかもしれない（いや、やっぱりこじつけか）
蔡監督の作品は好きなのにここまでアート然としてしまうと置いてけぼりを食らってしまう。『あなたの顔』もきっとこっちよりなんでしょう。新作『日子』はドラマみたいなので、どんなストーリーなのかはまだ知らないけども、過去作のように映像から寂寥感が滲み出る蔡監督の真骨頂を期待したい。
無さん、ご紹介ありがとうございました！
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