天才の破滅への足取りがこれほど克明に記録されてるのも珍しいんじゃないか。でもそれは彼女を追い込んだ下衆なジャーナリズムを今日支えるパパラッチや知人や居合わせた人たちの手による写真や動画や証言の力。
そう考えると手放しに賞賛できるものじゃない或る意味下衆な仕上がり。小銭稼ぎの匂いがプンプンする。動画版「FRIDAY」とさえいいたくなるような趣。彼女を殺したのは周囲の人間だというニュアンスを浮かび上がらせる効果は産んでいるとは思うけど。
しびれたのはグラミーの審判を待つ姿であり、出来不出来を問わずそのパフォーマンスであって。証言はともかくプライベートな映像を使うのはゴシップムービーと化すリスクを負うなとか。そこまでやるなら『人間蒸発』今村昌平みたいに下衆な宣言してみせるくらいやってくんないとなとか考えてみたり。しました。
数々のパフォーマンスを系統立てて見れたという点で★プラス３
