エイミーの歌う幸せを一度で良いから聴きたかった。
彼女を知った時、私は高校生だった。
個性的な歌声に歌詞にヘアメイクに生き様と何もかもが新鮮ですぐにハマった。
エイミーはその個性が強すぎるが故にジャンキーなんだ…と私は思っていた。
だけどこの映画で彼女は私と変わりない普通の女の子だったと思い知らされた。
周りの環境が良ければ、
彼女をサポートしてくれる人間がもっと早くに現れていれば…
そんな事を思っても仕方ないのは分かっているけど、もっとエイミーの声を聴きたかった身として思わずにいられない。
ブレイクと父親がいなければ「Back to Black」は生まれなかった。
でもあのアルバムがなくても彼女の歌は素敵だったし、息の長いシンガーでいられたはずだ。
やっと新しい恋人と出会って順調で幸せに音楽と向き合えそうだったのに。
後半から涙が止まらなかった。
最後のトニーベネットの言葉が深く染み渡った。
愛情に満ちて幸せが溢れる歌も聴いて見たかった
母になって子に愛情を注ぐ音楽も聴きたかった。