ちろる

ブレンダンとケルズの秘密のちろるのレビュー・感想・評価

ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)
3.8
森に住む者は神聖な存在なのだけど、やはり孤独で生身の人間と仲良くなってみたいとおもうのだろう。
森の妖精が幻想的かつ可愛らしくてキャラクターがみんなステキ。
ケルズの書にまつわるいいつたえがひとりの少年の命がけの冒険へと導き出す。
「SONG OF THE SEA」でアイルランドの神話を基にしたアニメーションを作った監督による同じくアイルランド神話の物語なので、あの独特の柔らかで癒し系の作品としてしあがっている。
ただのアニメーションというよりは民族デザインのようなアートも度々重なり合い、ストーリーそのものよりも芸術的な側面でも楽しめるのも嬉しいです。
アイルランドと日本は文化的背景も地理的にも全く異なるけれど、こんな風に歴史とともに神話があり、それらを伝承していく文化があるという点では何か通じるものがあるといつも感じる。
スペクタクル!エンターテイメント!
という感じではないけれど、寝る前にお母さんの優しい声で読んでもらった絵本のように、目と耳にふんわりと染み入るようなステキな作品でした。
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