紅孔雀

バリー・シール/アメリカをはめた男の紅孔雀のレビュー・感想・評価

4.0
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の名コンビ、クルーズ&リーマン監督が再びタッグを組んだ。今回はクライム・ストーリー実話版です。
両国間を小型飛行機で往復して、アメリカ国際戦略の裏方を務めると共に南米から大量の麻薬を運んで双方から巨額の報酬を得ます。何せ、自宅の駐車場、庭土の下、さらには銀行の巨大貸金庫まで、至る所が札束の山という大儲けぶりです。ところが、好事魔多し。このバリーさん、実際は恨みを買った麻薬カルテルにより46歳で射殺という悲劇の一生を終えています。しかし映画の方は軽快なテンポで進み、少しも暗くなりません。トムのキャラで最後まで明るく押し切ってしまった感があります。彼でなければ出せない味(お尻?)で、実に得難い俳優と再認識しました。
邦題が的外れ、の批判が目立ちますが、原題は「American Made」つまり「アメリカ製」の意。これぞアメリカ、アメリカ以外ではあり得ない、って感じでしょうか。トム様ブランドにふさしい粋な題名なんでした。
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