SUPERxSNICKERS

アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちのSUPERxSNICKERSのレビュー・感想・評価

4.8
1961年、ナチスの将校でユダヤ人虐殺を推進した責任者アドルフ・アイヒマンが15年の逃亡を経て身柄が拘束された。
法廷での裁きを世界放映すべく、TVプロデューサーのミルトン・フルックマンが立ち上がる。

この作品は1人で観に行った。
全席合わせて40人も入れないような小さなシアターだった。
大金持ちの家ならもっと大きなモニターあるだろってくらい小さなスクリーンだった。
が、本作が私の心に残したものは本当に大きかった。
クサい事を言うけど、作品を観終わって劇場を出て、空を見上げたなんてこの作品くらいだと思う。
実話を元にしているため、時折、実際の映像が流れるのだが、これを人が人に対して行ったのか?と吐き気を催すほどの映像に絶句した。
私は戦争なんて知らない時代に生まれた。
けど、確かに戦争はそこにあってユダヤ人の虐殺は地球上で実際におきたのだ。
主人公が泊まった安ホテルの愛想の悪い従業員が最後、主人公にある言葉を残す。
そして、主人公を演じたマーティ・フリーマンの言葉は奇しくもその言葉に類似する物だった。
記録は必要なのだ。
人はすぐに忘れる。
忘れるから同じ過ちを繰り返す。
だからこそ記録が必要なのだ。
記録の為に闘う意味はある。