萌

ラ・ラ・ランドの萌のレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.0
デイミアンチャゼル最新作「バビロン」公開記念
過去作「セッション」「ラ・ラ・ランド」の
再上映イベントにて鑑賞

本作は長年食わず嫌いで未鑑賞だったが
今回を機にスクリーンで観ておきたく映画館へ

セリフでの説明が少ないのに
ダンスと歌詞、カラーグレーディング、ワンカット撮影筆頭に映画でしかできない表現が
エグいくらいの情報量として詰まっているため
初鑑賞でも本作がスルメ映画であり
未だに旧作においても人気作である理由に納得出来た

キャスト情報を知った上で
蹴りで頭を割ったり、銀行強盗、ピストルパンパンのハードボイルドゴズリングが好きだったが
本流であるラブロマンスに帰ってきたような気がして少し萎えたが
演技の質やピアノ演奏がスゴすぎて最高の役者だと再認識

エマ・ストーンはスパイダーマン、ゾンビランド以降の主演作は未鑑賞のため懐かしさはあったが、序盤はヒロインがキャリーマリガンだったらなぁと穿った見方をしていたが
後半に連れていく事に感情表現が豊過ぎてどんどん好きになっていた


監督自身の固執にも近い
趣味嗜好であるジャズとハリウッド黄金期の映画に対する
愛に溢れる演出の一方で
メタ的に現代のハリウッドや音楽業界に対する懐古的な批評性が鼻につく

でも個人的にハリウッドドリームを題材にした映画において
サスペンスやオカルト要素がないと浮世離れしすぎて観ていて辛くなってくるが
本作はストーリーが進むに連れてドライになっていくため
ストーリー中盤までは観客を盛り上げるツカミの部分だと納得できる

感動もしたし、出来の良い映画ではあるが自分のために存在するマイベストではないと断言出来る
萌