ふう

ラ・ラ・ランドのふうのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
私の人生でかけがえのないものになった作品。
爆音映画祭で久しぶりに見たので、改めてレビューを。

最初に映画館に見に行ったときは、ミュージカル映画の再評価と往年の名作のオマージュを楽しみにして、でもやや批評家的な目で見てしまいました。
監督は『セッション』で好きだったのですが、それよりも、あの30-50年代、黄金時代のミュージカル映画が大好きだったんです。
だから、

「『巴里のアメリカ人』や『雨に唄えば』あたりの生半可なパロディだらけだったらどうしよう」
「エマ・ストーンとライアン・ゴズリングが歌って踊るの?本当に大丈夫?」
みたいな。
期待がすごく大きい分、不安もとても大きかったです。

でもそれはオープニングから軽々と越えてくれて。
あのAnother Day of Sun
『ロシュフォールの恋人たち』を思わせる群舞、そしてバンっと"LA LA LAND"の文字。
私の涙腺はすでにぶわわわわっ。

ああ、生きててよかった。
この時代に、こんなミュージカルが見れるなんて。
タイトルが出た瞬間、自分を取り巻く全てに感謝したことを覚えています。


電信柱でターンをすればもうそれは『雨に唄えば』
二人の素晴らしいとはいえないけれど、愛すべきタップ。
けれどここで歌うのは恋の多幸感ではなく、
「こんな素敵な夜景なのに 一緒にいるのがあなたなんて」
そんな、もう、この関係性がたまらなく愛しい。
タップをする前に履き替える靴も愛しい。


一番好きなシーンは
ミアの最後のオーディション
「おばと雪とセーヌ川(Audition)」
思い出を頼りなさげに辿りながら、ゆっくりと子ども時代に戻っていく。おばとの幸せな記憶のなかに。

私は学生のとき演劇をしていて、
自分の心情をぽつぽつ話す長台詞が大好きでして。
物語の中に観客はいないのだけれど、芝居をするときは見てもらう観客がそこにいて、
自分の役の胸のうちと観客へ気持ちが届く距離をはかりながら話すのが本当に大好きで。
なんだか、もう叶わない夢を、今見せてもらっているような気持ちと、
当時苦しみながらも演劇に打ち込んだことは、意味のないことではなかったのかもしれないと思って、
何度見ても、涙が止まらなくなります。


そして、Epilogue
セブのピアノから広がるIFの世界。
あまりにキラキラして幸せで切なくて胸が苦しくなって心臓がもたないかと。
でもきっといつでも二人はあの世界で会える。
あの幸せな"もしも"の上で現実を生きていくことができる。
音楽には無限の可能性があって、舞台の上では想像の世界と繋がることができる。
そんな夢を追い求めた二人だから、この結末でよかったんだ、と切ないハッピーエンドに不思議な幸せな気持ちになりました。
本当にこの映画に出会えてよかった。


***


ここまでが、何度も見てる"ミア目線"や"自分の過去と見つめあった"ララランドです。
今回改めて劇場で見れるということで、"セブ目線"を意識して見てみました。

くっっっっっっ!!!!
せっつないよおおおお😭😭

な、なんだこれは。
世界が全然違って見えるぞ‼️
夜景をバックに二人のダンスの時点で、セブ、めっちゃミアのこと気になってるじゃん!もう好きじゃん!

そっから職場に突撃して、猛アタックじゃん。好きじゃん。大好きじゃん。

映画館来ないのつらたんじゃん。
ミアの最高の登場に、彼女は銀幕のスターになるって確信もっちゃうじゃん!

親に信用されないじゃん。貯金ないじゃん。ミアを幸せにできないじゃん😭
夢をぐっと堪えても、俺が稼ぐしかないじゃん‼️‼️

稼いだ結果、なんか違う感じになっちゃったじゃん(´・c_・`)
でも、大衆に受け入れられる音楽ができるってすごいじゃん!
でもミアとすれ違っちゃうじゃん😭
せっかくのケーキが真っ黒焦げじゃん😭😭

仕事多いじゃん。ミアの芝居に行けなかったじゃん(´・c_・`)
もうだめだああああああ!!
…ミアにオーディション‼️
会いに行くしかないじゃん!絶対彼女は女優になれるじゃん!
俺は…俺も…夢を目指すじゃん。
彼女は彼女の道を、俺は自分の目指すべきところを。あとは、様子を見よう。

でも!セブズ‼️店は‼️セブズ‼️

ミア来るじゃん。
心臓止まるかと思うじゃん😱

"もしも" あのままうまくいけば
"もしも" 成功より夢を選んでいれば
"もしも" 君の芝居が成功していたら
"もしも" それを俺が一番近くで見ていて
"もしも" 一緒にパリに行って
"もしも" 素敵な家族に恵まれて
"もしも" 君と今日ここに来るのが俺なら

ここで演奏してるのはきっと他の誰かだった

君は君の道を
俺は俺の道を

サンは森で、私はたたら場で暮らそう。
ともに生きよう。


…ん、ちょっと違うものが混ざったけど。
とにかく、セブ目線で見るララランドは本当に切なかったです。
何度も見てる作品にもこんなにも違う発見があるのかと衝撃を受けました。
主人があのときセブに感情移入してボロ泣きしてた理由がようやくわかりました。
なんてことだ。
あと100回は見ないと、この映画はまだまだ、私の知らない"素敵"がたくさんあるみたいだ✨