Hondaカット

ラ・ラ・ランドのHondaカットのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.4
89点。結構オーソドックスで、良くも悪くも大作感が無いのは意外。手法も画作りも物語も(若干悪い意味で)トラディショナルと感じた。画面設計などの技術に関しては僕らがデビッド・フィンチャー病という重病にかかってるせいかも…。長回しもそれ自体は凝ったやつじゃない。カット点みえるし。

が、最後に一気にもっていかれる。あの10分弱のシークエンスに、全ての人々の人生の喜び・悲哀・時間・愛を、ひとつの台詞も無しに描ききっている様は、まさに映画にしかできない魔法だった。

夢を追いかけてきてその場に辿り着いたアカデミー会員にこそ、特に共感すること請け合いで、 作品賞確実。古き良き音楽や映画にリスペクトを捧げている、現代のハリウッドを舞台にした50〜60年代風味のミュージカル映画(それ自体リスペクトというメタ)、というパッケージの勝利。
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