抱きしめ亭トゥナイト

ラ・ラ・ランドの抱きしめ亭トゥナイトのネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

みぞみぞしました。
かなり、みぞみぞしました。

高速道路の渋滞、車から飛び出して思い思いに踊り歌う、それは高らかな表現への賛歌。肉体性だけが持つ説得力。
美しい瞬間が永遠に続くかのようなミュージカルシーン。
劇中でぶつかる表現の苦悩と対比するように活き活きと描かれる音楽やダンス。

人生が渋滞していた二人の、天文台で始まった恋という夢が天文台で終わる。
自己実現の夢を果たし、今度は渋滞を抜け出した別の道で、切ないエンディングを迎える。
巧いっすね。

そして数多く言及されている、小沢健二の新曲「流動体について」とのシンクロも鳥肌ものでした。

ほのかに(特に劇場や、映画館、オーディション会場に)漂う不穏な空気の正体も追求したいし、胸に引っかかる所も含め、深い行間を残した素晴らしい作品でした。