星ワタル

ラ・ラ・ランドの星ワタルのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.5
序盤でいつまでも夢を追い求めている主人公に向かって、姉が言う。"ちゃんと社会人になって、あなたはロマンチックすぎる"
すると彼はこう返す。"ロマンチックでなにが悪い?"
これは、まさにそんな映画だ。
音楽や芝居や、映画というもの自体、どうにもならない現実を生きて行くのに必要な"夢"なのかもしれない。

とにかく、楽曲が美しい。

こぼれ落ちそうな瞳が印象的なエマ・ストーン、そこはかとなくアンニュイな雰囲気を醸し出すライアン・ゴズリングの2人は、緻密に計算されて"人工的"になりがちなミュージカル映画において極力ナチュラルな演技をすることで、登場人物がちゃんと生きているように感じさせることに成功している。

賛否分かれてるらしいが、個人的にはあのラストを肯定的に見れる人とは仲良くなれそう。

「往年の作品への郷愁」みたいなスタンスで見ると面食らうのは確か。
これは、往年のミュージカル映画を被った現代の映画だと思う。
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