Shintaro

ラ・ラ・ランドのShintaroのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
3.9
やっとレビューあげれた、、

二回以上観ないと 整理のつかない感覚だったんで間空けて観ました。
デミアンちゃんがこの二人の主人公を創り上げたのは事実ですが、この二人に大いに助けられたのも伝わってきます。

ライアン、不動のイケメンぶりに若干拗らせた子犬のような態度に男ですら萌える…。
エマ、 正直 プールサイドで『アイ・ラン』の曲に合わせ ”え?ワタシ?” みたいな仕草で死んでもいいと思わせられました…可愛い過ぎ

『ドライブ』 『バードマン』で既に ”この人、好き!” って言える演技してたんで、その二人が恋仲になるのを眺めてるだけで幸せで、心から幸せを願うように観てました。

色々賛否ある映画なのは良い事ですね。観た人が自らの人生観を見つめ直す事に繋がるからです。
“夢” に対する監督の偏執的とも言える考えが映画に反映されてるのも賛否の別れる要因なのかもしれません。
監督自身、映画は好きだけどその道のプロになりたいとは始めは思ってなかったはず。
夢と現実の境目が無くなるか割り切れなくなることが”大人”になっていく通過儀礼です。
僕らは セブとミアが 出会い、何を得て(捨て)成長するのかを追う訳です。
誰しも夢はあります。こうなりたい、あぁなりたいぐらい誰でも持ってます。そんな夢からいずれは醒める時がやって来てそこから闘いが始まります。
映画のラストは、彼らが選び取った道で生きて行く第二のスタートにエールを送るような形で幕を閉じるのが僕は好きでした。

僕にとっては映画としてまとまり過ぎなのは実はマイナスポイントだったりしました。
セブがポップスに生きたくないけどお金が必要だからという感覚は理解出来ます。好きな事がハッキリしてる人間にとって少しでも感覚が違うものに生きるのは地獄です。 割とバンドとしてすぐ成功してしまうので、セブは既に才能があり 場所とお金さえあれば独り立ち出来てしまうようなムラのある印象を受けました。
その点ミアは分かりやすい程シンデレラガールです。
こういう一見アンバランスな部分に気持ちが引っ張られるとどんどん沈んでしまうんでしょうね。
ただ 彼らの複雑なエモーションはダンスと美しい歌唱力で訴えています。カンフー映画がそれを格闘に訴えるように歌に感情を託すわけです。故にこれはミュージカル映画ですし、その傑作だと思います。

物語を見終えたときには『Another day of the sun』の聴こえ方も変わってるかもしれませんね。彼らの物語を僕らが自分の胸に落とし込んでいることに気付きます。
ハリウッドに住んでる人やクリエーターや夢を追おうとする人でなければ理解出来ない映画でしょうか?
僕は絶対に違うと思います!
Shintaro

Shintaro