しぇんみん

ラ・ラ・ランドのしぇんみんのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
3.7
舞台はロサンゼルス。

自分のジャズバーを持つことを夢見る、売れないジャズピアニスト、セバスチャン。

ハリウッド女優を夢見て、喫茶店でバイトしながらオーディションを受ける毎日のミア。

あるパーティで出会った2人は、その後何度か顔を合わせるうちに恋に落ちる。

2人の交際は順調だったが、経済的な理由から加入したバンドで彼が思わぬ成功を手にし、2人の関係が変化し始める。

妥協して成功した彼と、思うように夢に近づけない彼女。

お互いがそれぞれ目指す夢。

そして2人は岐路に立たされることとなる...。

食わず嫌いな感じのミュージカルだったが、本作は芝居から歌への導入がスムースで見易く、鮮やかな色彩に彩られた映像の中、主演の2人が魅せる演技が光る内容だった。

「夢の追求」と「経済的な余裕」は、両立することが難しい。

ちょっとした偶然で、成功したり、失敗したり。

物語の最後で2人はそれぞれの道でそれぞれの結果を出すこととなる。

そしてエンディングの「回想」。

彼と彼女のどちらが見た「夢」なのか真相は明かされていないが、この短いシーンのお蔭で、より深みと切なさを物語に与えることになっていると思う。

「成功する」とは何なのか?「愛する人を想う」とはどういうことか?

いろいろ考えさせられる物語だった。

2018/01/27
しぇんみん

しぇんみん