シン映画マン

ラ・ラ・ランドのシン映画マンのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
これはただのミュージカル映画ではない。2010年代の映画の中ではかなり上位に上がるであろう程素晴らしい出来栄え。

女優を志すミアとジャズ喫茶を持つ事を夢見るセバスチャンが出会い、次第に恋に落ちてしまうが、セバスチャンがバンドに加入して成功した途端に恋の関係が揺るいでしまうというストーリー。うわぁ、これはドロドロしてるぞ。


映るもの、流れるもの全てが美しいおかげで見惚れてしまう。それが今作です。
まず雰囲気がよくあるミュージカル映画とは全く違う。音楽やら絵作りやらライアン・ゴズリングやら...いつものハリウッドとは違う何かがある。オープニングからもう何もかもが段違い。多分この場面の撮影もかなり時間がかかったのだろうなぁと思わせられる程にクオリティ高いミュージカルから始まるのが素晴らしい。

ミュージカル含む劇中曲は全て印象的かつ非常に美しいものばかり。というかこの映画自体が美しい。その場面に合った音楽がこの上ない程バッチリとキマっている。ストーリーは割と暗いのにどこかギャップの様なものに惹かれてしまう。
それは近年のハリウッドにないストーリー性や作家性なのかも知れませんね。

ストーリーもミュージカル映画にしてはあまりない様な恋愛劇。キラキラしたオハナシではなくドロドロしており切なくも心温まるというのが斬新に見えたり。
人生は思い通りに行かない。まさにそうです。挫折や葛藤、想定とは全く違う道を進む事も時にはある。それが人生。

そうしたストーリーをミュージカル映画でやってのけたのがもう良かった良かった。ハイスクールミュージカルが嫌いな自分としては今作はドストライク。こんなミュージカル映画を待っていた...というか何故劇場では観なかったのだろうか。

ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンのテーマ曲が特に好き。今回のゴズリングはちょいと不器用ながら童貞臭いところもあるというのが良かったです。(というか童貞臭いのはいつもやろ)

エマ・ストーンも美人なのは相変わらず、しかし女優への道を諦めず進もうとする姿には心を打たれます。
ある事がきっかけで二人の関係に亀裂が生じてしまうのは上述での通り。にしても彼らの演技もまた美しかった。

思えば2010年代の映画で一番面白かった時期はまさに17年、要するに今作が公開された頃辺りだったよなぁ。最後のジェダイを除いて、皆が挑戦的な精神で傑作を生み出していた印象。あの頃に戻りたい。