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LION ライオン 25年目のただいまのfujisanのレビュー・感想・評価

3.8
泣くまい、と思って観たものの、最後の再会シーンで泣いてしまいました。素晴らしい映画でした。

特に、前半インドパートの子役が素晴らしいです。この演技を見るだけでも、映画を見る価値があると思う。映画冒頭の迷子シーンは観ていて胸が苦しかったです。

この映画は比較的最近の映画ですから、人身売買の闇は今でもあるんだと思います。

迷子のサルーが途中で優しい婦人に声をかけられ家へ招かれるシーン。優しいおじさんを装った人身売買のバイヤーと思われる男に体つきを調べるために抱っこされるシーンに真の恐怖を感じました。

また、孤児院で、少年をお金で一夜”借りに来る”男のシーンも。

そんな中で優しい夫婦に養子として引き取られたのは、母親をGoogle Earthで見つけられたのと同じぐらいの奇跡なんだと思います。

サルーは助かりましたが、多くの被害者は居るはずで、映画でもエンドロールで流れていましたが、多くの寄付が集まり、少しでも救われる子供が増えることを願うばかりです。




さて、気になったのは邦題です。

そもそもが事実ベースのネタバレ映画なのですから、副題の「25年目のただいま」がタイトルで良かったのでは、と思ってしまいます。

ライオンの意味は最後に分かりますが、この映画の性質上、多くの人にこういう闇と奇跡の事実があることを知ってもらう方がいいような気がしました。

言ってもしょうがないですが、感想まで。。
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