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LION ライオン 25年目のただいまのnaotoのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

5歳の少年が迷子になった。その距離なんと1万キロ。
養子としてオーストラリアで過ごすが、揚げ菓子をきっかけに断片的に記憶が蘇る。その時すでに迷子から20年。
それでも自分のことを待っているだろう家族に無事だと知らせたい。その一心で故郷を探す旅にGoogle earthと共に出る…
事実に基づいた話。

5歳
この年齢での迷子は誰もが経験したことがあるだろう。自分の知ってる人が周りにいない恐怖から泣きわめくしかない。ただそれはあくまでショッピングモールでの経験。
この物語は山を越え海を越えた壮大な迷子。言葉が通じない、食料もない、子供が連れ去られる街、初めて優しくしてもらえたと思えば罠であったり。それでも帰れると信じて必死に生き延びようとする姿はたくましく心打たれる。またそれを演じる子役の子も素晴らしい。
かわいさ 演技 足の速さ ◎

Google earth
今の時代らしい探し方。25年前では不可能だったことが技術の進化により可能になった。ライオンの公式HPもGoogle仕様で面白い
その25年は決して無駄ではなかった。サルーは劇中で「本当の母を探すことは裏切り行為になる」と言っていたが、それを言わずに探すことの方が裏切り行為である。素晴らしい母が2人もいるなんて誇らしいこと。

そしてラストで明かされるのは
ライオンの意味、インドの現実。
「インドでは年間8万人の子供が行方不明になっている」
無知であることは恥ずかしいが、その知らない世界を教えてくれるのが映画の素晴らしいところであり好きなところ。映画を観ないで知らない方がもっと恥ずかしい、
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