Kana

LION ライオン 25年目のただいまのKanaのレビュー・感想・評価

4.4
『LION 25年目のただいま』鑑賞。

インドである日迷子になった5歳の少年が、オーストラリアの夫婦の養子として育ちながら、故郷に帰るまでの実話を基にしたお話しです。
物語は淡々と進んで決してお涙頂戴的な話ではないのですが、もしかしたら映画館でこんなに泣いたのは生まれて初めてかもしれません。
自分でも意外なシーン(迷子になったサルーが初めて育ての親と出会う場面)から涙が溢れて最後まで止まりませんでした。

以前インドを訪れた時に実際に見た、地面に横たわる親がいない子供達、親に見世物にされて片腕で物乞いをする子供たちの姿が記憶に蘇り、なんとも言えないやるせなさで胸がしめつけられました。

日本人からすると実子を敢えて持たず、文化も環境も異なる国の子供を養子にもらうという価値観はなかなか理解に難いのですが、実際私の知り合いのアメリカ人にも恵まれない子供たちを育てたいという人々は沢山います。

でも養子に引き取られたからと言って必ずしも100%幸せではないのだ、というのがサルーの目を通して語られていて様々な事を考えさせられました。
もちろん多くの人身売買される子供達や施設の悪環境で育つ子供達と比べたらとても幸せな環境なのですが。

とにかく子役の男の子の可愛さ、強さがこの映画のほぼ全てとも言えるほどで必見です。広大な大地を疾走する彼の姿が目の奥に焼き付いて離れません。