Ryoko

LION ライオン 25年目のただいまのRyokoのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。喜びの涙と悲しみの涙が半々くらい。
家族と再会できたことには感動したけれど、主人公の兄のことを思うと、胸が苦しい。弟を置いてその場を離れてしまったという後悔できっと汗だくで泣きながら必死にサルーを探していたんだろう。周りのことなど目に入らないくらいに。ラストの兄弟がともに歩く姿に涙が止まらなくなります。
そして、里親との関係もとてもあたたかった。空港での出会いから、見るからに愛に溢れた夫婦という感じで、サルーと同じく自分もホッとしてうるうるしてしまった。
自分の子供を持つ以上に、恵まれない子供を引き受け育てることに意義を見出す考え方は、凄く価値観を広げられたような気がした。(自分にはできないけれど)
ニコール・キッドマンの演技は本当に引き込まれます。

インドを舞台にした映画を見ると、貧困や不衛生な生活環境、人身売買、ストリートチルドレンの存在など過酷な社会状況に閉口してしまうんだけど、同時に子供達の生命力の強さも感じる。
小さい体で一生懸命走るサルーの姿が目に焼き付いています。
迷子になる子供達が年間8万人(確か)というインド。ひとりでも多くの子供たちに幸せが訪れますように。
Ryoko

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