「この話は実話」という重みに何よりも驚愕する。物語の登場人物としては、ニコールキッドマン演じる育ての母には全く共感ができない…でもそんなの関係ねえ、だって実話なんだから。
映画としては子供時代の描写が瑞々しく、大変な状況なのだけど、逞しいサルー少年を観て楽しめた。走り姿が最高。
一方で成人してからのサルーや恋人、家族の苦悩については、観ているこっちが気持ちが沈んでくるほどの重さ。このコントラストをどうみるか。自分としては「失速」と感じた。
それでも、観終わった後は妻とインドの現状に想いを馳せたりした。ただの娯楽としては終わらせないパワーを持った作品だなと感じた次第。
