映画館に足を運んでみたかったが、時期を逃してしまい、Netflixにて追加されたため視聴。
こんなことが実際にあったのかとただただ驚いた。
サルーがインドの家族と離れ離れになり、オーストラリアの新しい家族に向かい入れられた場面でもひと泣き、再開するときには涙腺は決壊していた。
25年もの間、何不自由なく生きてきた自分の人生が偽りに思えてきたサルーはどれほど心にしこりを抱えてきたか。
そして、その思いを知らないなりにどこかで感じ取っていたオーストラリアの里親。突然我が子を失ったインドの実母。
間違えなく誰も悪くない。しかし、離れ離れになったその事実が多くの人を巻き込んで、彼らの人生を変えていった。
サルーのような「奇跡」のような例は映画のシナリオとしては素晴らしいものではあるが、逆説的にそれはただ0.何パーセントの「奇跡」であり、それ以外は本当の親を見つけることができないのだろう。そう考えると、これは単なるハッピーエンドの奇跡の物語としてではなく、社会に対する問題提起になりうるだろう。
よくよく見れば、主役のサルー(大人)は、スラムドッグミリオネアのジャマール君ではないか。ヒゲが生えると大人っぽく、男っぽくなるもんだな。
ルーシー役のルーニマーラ、相変わらず美しい。