クルードス

LION ライオン 25年目のただいまのクルードスのレビュー・感想・評価

3.5
タイトルからして結末は分かっているので、どうなのかなあと思って観ていたが、それでも感動した。

創作していたら「そんなバカな」と言いたくなる程、荒唐無稽な話だが現実にあったというのが、本当に驚き。

序盤、地下で大人に追いかけられたり、優しそうな女性に食事をごちそうになった後に出てくる不穏な雰囲気の男性とか、映画内では結局いい人だったのか悪い人だったのかは分からない。
しかし、子供目線で見るとどっちにせよ恐怖でしかないのは印象的で、迷子になった時の心細さをよく表していた。

個人的な話だが、小さい頃に家のすぐ側で帰り道も分かっていたのに、お姉さんに迷子と勘違いされて声を掛けられた。自分でも分からないが不安感からか泣いてしまい「家はどこ?」と聞かれて分かっているのに答えられなかったのを思い出した。

結局、家より遠い交番に連れていってもらい事なきを得たが、映画では小さい子供が助けを求めてても、地べたで寝ていても誰も気に掛けない。インドって強烈。

それにしても、当時の列車の速度がすぐに分かったり、グーグルアースでどこの街でも調べられたり、今更だが改めてネットはすごいと思ったし、現代ならではの奇跡。