貧困や人身売買など自分が直面したことないような問題を正面から捉えた作品であった。
実際、そのような問題を目の当たりにすることになったら絶対に打ちのめされてしまう。
サルーのように、優しさと愛で溢れる家族に引き取られて過ごしていける子供たちってごくわずかで幸運なのだろうと思った。
養子であることに囚われずに過ごせるように、愛情を与え続け、サルーを立派に育て上げた夫妻には本当に頭が下がる。
そして、25年間サルーを捜し続け、あえてどこかに引っ越すこともなく帰りを待ち続けた実母の想いを考えると胸に迫るものがあった。
再会できたことはサルーの努力の結晶と神の導きが合わさったことによる奇跡だと思う。本当に良かった。でも、大好きだったお兄さんには会わせてあげたかったな…。
サルーとスー、実母との出会いの瞬間を収めた実際の映像や、映画のタイトルの由来が明かされる、ラストシーン。感動的な締めくくりだった。しかし、同時にインドの実状が語られ、複雑な想いにもなってしまった。
世界中の子供たちが救われてほしい、強く願う。
