ひゅうどんこ

息ができないのひゅうどんこのレビュー・感想・評価

息ができない(2015年製作の映画)
3.2
 脚本に半年、実制作と撮影に半年をかけて作り上げた、木畠彩矢香監督の多摩美術大学卒業制作作品。
第27回 東京学生映画祭 Filmarks賞アニメーション部門受賞。


コチラで視聴出来ます
     ↓↓↓
https://youtu.be/hTy5IPICAMk


 ズルズル引きずるような悩ましい感情を表現したいとの着想から出発したようで、タイトル通りの何とも出口の見えない息苦しさが続きます。
悲壮になり過ぎない薄目のタッチながら、素材の砂とアクリル絵具のマッチングから、主人公の気持ちに同化したかのような、ざらざらした苦々しさをも呼び起こします。

砂アニメの第一人者といわれるキャロライン・リーフを参考にしたそうですが、彼女のような直感的圧迫感や恐ろしさのようなものはなく、すっと読み取れる分かりやすいお話です。

でも、入りやすいだけに、優しすぎる感性の方が観たら心痛い余韻を引き摺ってしまうかもしれませんよ。