構図と音楽が見事で楽しい。低音ホラーBGMと遠景ショット。車椅子の回転するカメラはエンタメ。
このテーマで「愚かな若者供物パニック」でも「エログロナンセンス」でもない、堅実なホラーをやり切ったのは監督の矜恃か(いや前者2種も私は大好きだが)。
そうなると「感染方法を尖らせた意味は?」と思ってたけど、
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・自分でなんとかできなくもない(=霊媒師なき解決へ)
・近い関係から直接縁を切られる孤立感による精神的ソリッドシチュエーション
・手助け、自己犠牲の中途半端な俗っぽさ
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の演出に1番ちょうどよかったのかな。「なんかセックスしちゃったな」というしゃらくさい後悔から「君と歩んでゆく」に向かうジュブナイルムービー。
ラストシーンめちゃくちゃ良い。私だってプール好きだよ。
【地味に好きなシーン】
・授業中に自分だけ見えてるものに追いかけるシーンは『エルム街の悪夢』を彷彿とさせる良い緊張感。
・カウチで幼少期の無垢な性への興味を語り合うシーン(元凶が常に"よくあるもの"として扱われる)。