1SSEI

イット・フォローズの1SSEIのネタバレレビュー・内容・結末

イット・フォローズ(2014年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

実に難解な作品でした。

新作はできればネタバレなしで話して行きたいのですが、このレビューはこの映画の自分なりの考察というか、解釈のようなものになると思います。


というわけで、こっからは前説なし、ネタバレ全開でいかせて頂きます‼︎



まず、ホラー映画としてかなりクオリティ高い‼︎
ホラー映画の真髄を見た気すらしました

ホラーってバン‼︎とかドン‼︎とかでビクッとなるとこももちろん怖いですけど、一番怖いのはその衝撃が来る直前の時間
「えぇ〜…どこから来るの…」
とビクビクドキドキする時間こそがホラーの醍醐味ですよね

そういった部分がこの映画凄くて100分間終始ビクビクしっぱなし
久しぶりにマジで怖いホラー映画でした


さて本題、

SEXするとIT(なにか)がついてくる

この設定でまずみんなが考えることは、「IT=性病ってことなんじゃないか?」ということでしょうね

アメリカでも評論家やら一般観客も大体そう考えたみたいです

しかし、監督はそれを否定
多少なりその意図もあると思うのですが、話のテーマは
“生と死、そして愛の物語”
とのこと

そういった観点から考えてみると
僕の中では「IT=死なのではないか?」という結論に至りました


ITに追いつかれたら殺されるんだからそりゃ当然だろ、と思われるかもしれませんが

ITはゆっくり近づいてくる
そして絶対に君を捕まえる

これってもろに死ですよね
人間は絶対死ぬし、大抵の場合はゆっくりやってきます

そしてなぜSEXをすると追っかけてくるのか

これについては明確にこれだ!ってのはないのですが、
SEX=愛が伴うものってことじゃないでしょうか?

この映画は何回か濡れ場がありますが、1シーンを除いては愛が伴わないSEX
つまりはITを移し、自分から死を遠ざけるためのSEXです

しかし、最後のSEXだけは愛しあった二人によってされたもの。
そしてあのエンディング。

彼らは後ろに死が迫ってることに気づいていないというよりは気にしていない

移した相手が殺されたら、次は遡って自分が標的になる

という設定があるので、捕まったら手を繋いだ二人はほぼ同時に殺される

しかし、つまりそういうことなんでしょう

いつかは死に追いつかれたとしてもあなたは相手を愛せますか?
そしてそれを共有できますか?

これがこの映画のテーマだと僕は思います

これならなぜ移された側も移した側もITが見えるのかという謎やドストエフスキーの「白痴」の引用も理解できます

だから、ある意味この映画はハッピーエンド

しかも引用にもあったように
“死ぬ瞬間の恐怖より死を待つ時間が一番怖い”といったこの映画全体のテーマと、前述のホラー映画としての演出が見事にマッチしているというすごさ

ホラー映画でありながら、文芸映画のような面もある

傑作でしょ、これ

付け足し
書き忘れてたんですけど、ITの容姿になんの意味があるかまでは読み取れませんでした。
見間違えじゃなければ、お父さんの姿にもなってましたよね
死んだ人たちの姿を借りてるってことでいいのか?
でも友達にもなってたし、あの背の高い奴はなに?