ほねぬきサンタマリア

イット・フォローズのほねぬきサンタマリアのネタバレレビュー・内容・結末

イット・フォローズ(2014年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

へー、青少年のパーティ編成と音楽のポップさにストレンジャーシングスみたいな青春RPG感があってよかった。いや音楽めちゃくちゃストレンジャーシングスじゃない?
みんなわりと信用して付き合ってくれて化け物退治感がホラーとしては独特で面白い。モンスターモノの趣き。

最初性病ホラーじゃん! と思ったんだけどそうすると自分からめちゃくちゃヤりにいかすルールが頓珍漢かなーと思い直した。すげえ安売りさせてくる制度だ……いやそういう怨霊が逆に被害広めようとしてんだったら皮肉だし業が深いけど。

まぁなので性への啓蒙というよりかは何か青年から大人への成長的な感じなんかなーと。パーティ編成的に。

最後も思いっきり追いかけてきてんだよなー。
二人とも克服したというほどでもないが毅然としているようにも見えるし、そもそもこいつら劇中でも危機感薄くてあんまキョロキョロしてないから振り返らない=成長的な演出で良いのかもよくわからんのよな。
退治したと思って安心してるってほどのテンションでは無さそうだけど……うーん。
びみょ〜に最後カメラが追いつきそうな、追いつかなそうな、な感じはよかった。

水がなんのモチーフなのかわかんなかった。破水? 水子? は日本独自の言い方か。プールの意味ありげな血の広がり方とか。生理? あれ見て女はどう解釈したのか……なぜすぐまたヤる気分になるのか……女の気持ちが……わからん……
あと呪いの起源には触れないのだなー。本来は放っておけば早晩消滅しそうなルールの呪いよな。
ちょっとファイナルデスティネーションぽさ……

最後の二人は相思相愛なんだろうか? いい雰囲気っぽく終わった感じもするけど女→ 男への好意はきちんと芽生えたんだろうか……そんな軽率で大丈夫なのか……
男→ 女はとにかくすげえヤりたそうにしててアレだったけど、あそこまで怖い目にあってもヤりたいのはマジで胆力ある。真の男。それかバカ。
この二人で落ち着く(ハッピーエンドでいい)ならもう少しやり取りに深みが欲しかったかな。
ラスト手前の娼婦を意図的にスルーしてる(もう移さない覚悟)ってことなら良い話ですね。

人間に付き纏う死の抽象概念って解釈はすきだな。まぁ白痴がちょっとしつこかったからな。
だからセックスさせるのか? 生の死の輪廻的な。死ぬ前に産めや増やせや。
そうすると対極モチーフの赤ちゃんが不在なんだよなー。影すらない。性行為だけが生の象徴だったらなんか好きじゃないなぁ。
『産まれてきてくれて、ありがとう』が大好きなので……

オタクだから『死の概念』への考察が好きすぎてめっちゃ長文でつらつら書いちゃった……